この記事は物流会社の現役事務員さんが書いています。
物流業は、誰かが必要としているものを様々な人々と連携してきちんと届けるという仕事です。
正確さとコミュニケーション力は必須です。
それを踏まえて私が勤務する物流会社の仕事をご紹介致します。
トラックが大好き!倉庫業務に携わりたい!業界は全く知らないけれど、事務職にとても興味がある!
など、物流企業を志望する方は様々な志望動機があると思いますが、是非皆様の職業選択のご参考になればと思います。
物流事務は向いていないと長くは続きません。
向き不向きは性格診断テストで調べることができます。
応募する前に必ずチェックすることをおすすめします。
物流業務の仕事内容や1日の流れ
早速ですが、私の1日の業務の流れを簡単にご紹介致します。
朝8時30分に出勤すると、最初に行うのが、ドライバーさんの出勤時の点呼と退勤時の点呼業務です。
ドライバーさん達は、トラックで配送業務を開始する前に必ず体調確認、睡眠時間の申告、血圧とアルコールの測定、運行業務の確認を受ける義務があります。
丁度夜勤ドライバーが事務所に帰って来る時間帯と日勤ドライバーが事務所へ出勤する時間帯が9時前後なので、私が出社する時は、ドライバーさん達が入れ替わりでやって来てとても賑やかな雰囲気です。
点呼がひと通り終わると、帰って来たドライバーの運転日報を確認しながらデータを修正したり、パソコンに入力していきます。
ドライバーは、現在30名いますので、全ての処理が完了するのに午前中いっぱいかかります。
お昼から男性の事務社員が出勤してきます。
ドライバーの配送スケジュールを組む配車マンと言われる方です。
別の事業所では、元ドライバーだった方が配車マンとして事務所で活躍しているケースもあるようです。
お昼から出勤する配車マンは、夕方まで全ての運行を集中して組んでいきますので、話しかけるのも非常に気を使いますし、社内の電話が鳴ると、積極的に素早く取るようにしています。
午後は、ドライバーが配達してきた店舗に、『何時に着いて何時に出発したか』をお店の本社に専用のパソコンで店着の報告業務を行います。
夜間の配送で約130店舗のドラッグストアに配達業務を行っています。
報告が終わるとドライバーが使用した備品の確認をします。
店舗の鍵は返却されているか?トラックの鍵は戻してあるか?提出物はしっかり提出されているか?
など、これらを確認していきます。
残りの時間は、ゴミ捨てに行ったり、備品の発注、事務所内の清掃やトイレの清掃などに時間をかけます。
最後にドライバーが点呼するパソコンが正常に作動しているか確認して業務は終わりです。
必要な資格や求められるスキル
物流会社で重宝される資格として様々な資格がありますが、事務所内の業務を行う上で必要なのは、運行管理者の国家資格です。
運行管理者は、トラックやバス、タクシーなどのドライバーの管理が主な業務です。
無理せずドライバーが荷物を運べるように指導や管理をしていきます。
点呼業務も運行管理者が行える業務の1つです。
運行管理者の資格を取得すれば、物流会社で即戦力としてかなり採用される確率が高くなります。
私は、入社後に資格を取りましたが、資格取得後は仕事の幅も広がりました。
ドライバー職を経験した事がある方も物流事務になるための強みになると思います。
物流事務の仕事はきつい?
私の場合、物流会社に入社してキツイと思ったことはありませんが、とにかく世間がお休みの年末年始やお盆、祝日が休めないので、しっかり長期休暇を取りたいと考えている方にはキツイと感じるのではないでしょうか。
私は主にドライバー管理をメインでやっているのですが、ドライバーは、勤務時間も長く肉体労動で疲れていてクタクタで帰ってきます。
中には非常にイライラして短気な方もいるので割と声をかけるのに勇気がいることもあります。
過去に強く怒鳴られたこともありました。
そんな環境が苦手な方には正直厳しいと思います。
物流会社の事務職のメリットデメリット
物流会社に勤務してみて、大変良かった点(メリット)は、先ず人間関係です。
以前勤めていた職場では、男女比で言うと割と女性が多い職場で事務経験を積んできました。
そのため、女性特有のゴタゴタが原因で体調を崩したり、退職を決意した過去もありました。
しかし、ほぼ男性メインの物流会社では割と女性同士の揉め事が少ないと思います。
もう1つのメリットとしては、稼げる事です。
昨年よりコロナ禍で時短勤務にさせられたり、クビになってしまったという話しを身近に聞いておりますが、私の勤務する会社では全くありませんでした。
ドラッグストアの配送をメインで請負っている為、コロナが流行り始めた頃は、マスクや消毒液の受注が多く、逆に忙しかったです。
毎年少しずつですが、時給も上がりやる気も上がります。
この業界のデメリットとしては、あまり綺麗な環境の職場とは言えないかもしれません。
メリットのところでも触れておりますが、男性メインの職場の為、どうしても直ぐに乱雑になりがちです。
来客のお茶出しや、日用品の買い出し等も女性の仕事になる為、雑用が多く感じるのもデメリットかもしれません。
また、年末年始やお盆、祝日、ゴールデンウィーク等も配送がある為、休みの日が少ないです。
週末連休が欲しい方や長期休暇が欲しい方にはデメリットに感じるでしょう。
物流事務(40代前半)の給料や年収などについてはこちらの記事で詳しくまとめていますのでぜひご覧ください。
物流事務に向いている人、向いていない人
向いている人は、正確さとコミュニケーション力を持った方、肉体労動や運転も平気な方です。
トラックや倉庫業務が好きな方も向いているのではないでしょうか。
向いていない人は、時間の計算が苦手な方、管理業務が苦手な方、ガテン系の職場が苦手な方は向いていないと言えます。
物流事務は難しい?
今まで物流の仕事に携わった事が無いと、最初はとても難しく感じると思います。
私自身、ドライバーの拘束時間管理が出来なかったり、専門用語を理解するのに時間がかかったりしたので、簡単ですとは言えないですが、何事も慣れだと思います。
仕事は毎日同じような作業の繰り返しが多いので、難しく感じた事も今は割と卒無くこなしています。
自分自身が成長出来たなと感じますし、やりがいも感じています。
物流事務のストレスややめたい理由
年配の方が多いので年下で女性の私の言うことを全く聞いてくれない方もいました。
それをいかに聞いてもらうかという雰囲気作りが最初はとてもストレスになりました。
怒鳴られたりして何度も何度も辞めたいと思いました。
周囲の社員の方の協力もあって何とか頑張っていますが、人が入れ替わるたびに言うことをどう聞いてもらえるのか、ということは悩みますしストレスになっています。
子供が未だ小さい為、忙しい時期に急に体調を崩されると休まないといけないのが、とても申し訳なくて辞めてしまおうかなとも思います。
まとめ
事務職には馴染みがあっても、物流には馴染みが無い…
そんな方は特に物流業界での事務というとイメージしにくいと思います。
しかし、一言で物流事務と言っても様々な業務があります。
物流事務へ転職は、何らかの事務経験があれば、かなり有利だと思います。
コミュニケーション能力や管理能力が高ければ、非常にやりがいを感じる業務だと思います。
人と話す事が好き、人のサポートがしたいと言う方にも向いていると思います。
物流業界は万年人手不足です。
今までの経験を活かして物流業界で一緒にやりがいを感じてみませんか?