エンジン警告灯が点灯してスピードが出ない原因と対処法を徹底解説

エンジン警告灯 スピードが出ない

走行中に突然エンジン警告灯が点灯し、アクセルを踏んでもスピードが出なくなる――そんな状況に遭遇すると、多くのドライバーは不安を感じるでしょう。
エンジン警告灯の点灯は、車の重要な部分に不具合が発生しているサインです。
さらに、スピードが出ない症状が伴う場合は、燃料や点火系統など複数のシステムが影響している可能性があります。

この記事では、エンジン警告灯が点灯してスピードが出ない原因を徹底解説。
代表的な原因や、それに応じた対処法、修理費用の目安を詳しく紹介します。
また、日常のメンテナンスや予防策もあわせて解説し、安全なカーライフを送るために必要な知識をまとめました。

もしもの時に慌てないためにも、ぜひ最後までご覧ください!

目次

エンジン警告灯が点灯する主な原因

エンジン警告灯は、車のコンピューターがエンジンや排気系の異常を検知した際に点灯します。
スピードが出ない症状を伴う場合は、以下のような部品の不具合やセンサーの異常が考えられます。
それぞれの原因を理解し、早期対応の参考にしましょう。

O2センサーの異常

O2センサー(酸素センサー)は、排気ガス中の酸素濃度を測定し、燃料噴射量を適切に調整する役割を担います。
O2センサーが故障すると、燃焼バランスが崩れ、エンジン出力が低下。
結果として、スピードが出ない症状が現れます。

O2センサーは10万km程度で寿命を迎えることが多く、定期的な点検や交換が重要です。

エアフロセンサーの故障

エアフロセンサーは、エンジンに送られる空気量を検知する重要なパーツです。
これが故障すると、燃料噴射量の調整が正確に行われず、エンジン出力が低下します。
特に、アイドリングの不安定や加速の鈍さを感じる場合は、エアフロセンサーの不調が疑われます。

点火系統のトラブル(プラグ・イグニッションコイル)

スパークプラグやイグニッションコイルの不良は、エンジンの燃焼効率を大きく損ないます。
点火がうまくいかないことで加速力が低下し、スピードが出ない原因となります。
プラグの寿命は3万km〜5万km程度、イグニッションコイルは10万km前後が交換目安です。

燃料供給系の問題(燃料ポンプ・フィルターの詰まり)

燃料ポンプやフィルターが劣化すると、エンジンに必要な燃料が十分に供給されず、出力低下を引き起こします。
燃料フィルターの詰まりも同様に、燃焼効率を下げ、スピードが出ない症状を生みます。

燃料供給系の異常は、長距離走行の多い車や古い車に多く見られるため、注意が必要です。

排気ガス浄化システムの異常(EGRバルブ・DPFの詰まり)

EGRバルブやDPF(ディーゼル車の排気フィルター)の詰まりも、スピードが出ない原因の一つです。
排気ガスの循環や浄化がうまくいかないと、燃焼効率が下がり、エンジンパワーが制限されることがあります。

特にディーゼル車ではDPFの詰まりが深刻なトラブルになるため、日常のメンテナンスや再生運転の確認が大切です。

スピードが出ない症状の原因とその関係性

エンジン警告灯の点灯とあわせてスピードが出なくなる場合、エンジン本体以外の原因が関わっていることもあります。ここでは、加速不良に関わる主な原因と、その関係性を整理して解説します。

エンジンの出力低下による加速不良

O2センサーやエアフロセンサー、スパークプラグなどの不調によって燃焼が不完全になると、エンジン出力そのものが低下します。
これが直接的にスピード低下を引き起こす代表的なパターンです。

エンジン出力の低下は、燃費悪化や加速の鈍化なども伴うため、早期発見が大切です。

ミッションやクラッチの不具合

エンジン自体に問題がなくても、トランスミッションやクラッチのトラブルによってスピードが出ないことがあります。変速がうまくいかず、エンジン回転数が上がってもスムーズに加速しないといった症状が特徴です。

特に走行距離の多い車両や、クラッチ操作が多いマニュアル車では注意が必要です。

エンジン保護モード(フェイルセーフ)の発動

現代の車は、重大なエンジントラブルを検知すると「フェイルセーフモード(エマージェンシーモード)」に切り替わります。
これは、エンジンの出力を抑えて車を守る機能で、スピードが出ない原因の一つです。

フェイルセーフモードの発動時は、ディーラーや整備工場で診断機による点検を受け、原因を特定する必要があります。

アクセルセンサーやスロットルバルブの異常

アクセルペダルの操作を電子的に制御する「アクセルセンサー」や「スロットルバルブ」の不具合も、スピードが出ない原因となります。
これらのセンサーが正常に動作しないと、アクセル操作に対して適切な加速ができなくなります。
電子制御部分のトラブルは、自分では原因を特定しにくいため、プロの診断を受けることが安心です。

エンジン警告灯が点灯した際の対処法

エンジン警告灯が点灯し、スピードが出ない症状が現れた場合は、無理な運転を避けて安全に対応することが大切です。
ここでは、もしもの時に慌てないために知っておきたい具体的な対処法を解説します。

安全な場所に停車し、車両の状態を確認する

まずは周囲に注意しながら安全な場所へ車を停車させましょう。
エンジンルームから異音や焦げ臭いにおいがする場合は、無理に走行を続けないようにします。
停車後は、ボンネットを開ける前に十分にエンジンを冷やすなど、安全面に配慮してください。

警告灯の点灯状態を記録する(点滅・点灯の違い)

警告灯には「点灯」と「点滅」があり、それぞれ異なる意味があります。
点滅はより重大なトラブルを示すことが多いため、点滅している場合は特に注意が必要です。
整備工場に相談する際に正確に説明できるよう、点灯状態を覚えておきましょう。

ディーラーや整備工場での診断を受ける

自分では原因を特定できない場合が多いため、早めにディーラーや整備工場へ連絡するのがおすすめです。
状況を詳しく伝えることで、スムーズに診断や修理を進められます。
場合によってはレッカーサービスを活用するのも良い選択です。

故障診断機(OBD2)を活用した自己診断

最近の車は「OBD2診断機」を使うことで、エンジン警告灯の原因を自己診断できます。
OBD2はカー用品店やネット通販で入手可能で、トラブルコードを読み取ることができます。
自分で状況を確認したうえで整備工場に相談すると、より具体的な修理方針が立てやすくなります。

修理費用の目安と注意点

エンジン警告灯の点灯やスピードが出ない症状の修理は、原因によって大きく費用が変わります。
以下に、主な修理内容とおおよその費用をまとめました。

修理項目費用目安ポイント
O2センサー・エアフロセンサー交換1万円〜3万円程度純正品・社外品で価格が変動
点火系(スパークプラグ・イグニッションコイル)プラグ交換:5,000円〜1万円程度
イグニッションコイル交換:1万円〜3万円程度
年式・気筒数による差あり
燃料供給系(燃料ポンプ・フィルター)1万円〜5万円程度劣化や詰まりで追加作業が必要な場合も
EGRバルブ・DPF修理1万円〜3万円程度特にディーゼル車はDPFに注意

実際の費用は車種や整備工場によって差があります。
複数の業者に見積もりを取り、作業内容や保証内容を確認するのが安心です。

センサー類の交換費用(O2センサー・エアフロセンサー)

O2センサーやエアフロセンサーの交換費用は1万円〜3万円程度が目安です。
純正品か社外品かによっても費用が変わり、社外品ならやや安く抑えられることがあります。

点火系統の修理費用(プラグ・イグニッションコイル)

スパークプラグの交換は5,000円〜1万円程度、イグニッションコイルの交換は1万円〜3万円程度です。
点火系は車の年式や気筒数によっても費用が変わるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。

燃料供給系の修理費用(燃料ポンプ・フィルター)

燃料ポンプやフィルターの交換は1万円〜5万円程度が一般的です。
詰まりや劣化が進んでいると、部品の追加交換が必要になることもあります。

排気ガス浄化システムの修理費用(EGRバルブ・DPF)

EGRバルブの清掃や交換、DPFの再生・清掃・交換は1万円〜3万円程度です。
特にDPFの詰まりはディーゼル車で深刻なトラブルにつながりやすいので、定期的な点検が重要です。

修理費用は車種や整備工場によっても変わります。
複数の業者から見積もりを取り、作業内容や保証の有無を確認することが安心・納得の修理につながります。

予防策と日常のメンテナンス

エンジン警告灯が点灯してスピードが出なくなるトラブルは、日常の点検やメンテナンスをしっかり行うことで予防できます。ここでは、特に意識したいポイントを紹介します。

定期的な点検と整備の重要性

エンジンや排気系統のトラブルは、日常の点検や定期的な整備で未然に防げることが多いです。
整備工場での点検はもちろん、オイルや冷却水の管理など、基本的なメンテナンスを欠かさないことが大切です。

高品質な燃料とオイルの使用

燃料やオイルの品質は、エンジンや燃料系統に直接影響します。
信頼できるスタンドで給油し、定期的にオイル交換を行うことで、トラブルのリスクを下げられます。

異常を感じた際の早期対応の重要性

走行中に振動や加速の鈍化を感じたら、早めに整備工場へ相談しましょう。
小さな不調でも放置すると大きな修理が必要になることがあります。
日常の運転で「いつもと違う」と感じたら、すぐに確認する習慣をつけるのがポイントです。

まとめ:エンジン警告灯とスピード低下の関係を理解し、適切な対応を

エンジン警告灯の点灯とスピードが出ない症状は、車の重要な部分にトラブルがあるサインです。
O2センサーやエアフロセンサー、点火系統や燃料供給系など、多岐にわたる原因が考えられますが、どれも放置すると深刻なダメージに繋がる恐れがあります。

もし警告灯が点灯しスピードが出ない症状を感じたら、無理に走行を続けず安全な場所に停車し、早めに専門家に診てもらいましょう。
また、日頃のメンテナンスや燃料・オイルの管理、異変への早期対応を心がけることで、トラブルのリスクを大幅に下げることができます。

愛車の安全と自分自身の安心を守るためにも、しっかりと知識を身につけておきましょう。

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