トラックが右左折時、オーバーハングによる接触事故があります。
大型トラックは車体が長い分、後輪から右左折時にはみ出す部分(所謂オーバーハング)が大きくなります。
オーバーハングは遅い速度で曲がる時は1メートルを超える場合もあり特に交差点や狭い場所では注意しなくてはいけません。
今回は、オーバーハングの寸法やリヤオーバーハングの計算方法などを詳しく紹介します。
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トラック オーバーハングとは
オーバーハングとは、自動車ボディのうち、タイヤからはみ出した部分のことを指す言葉です。
トラックを含むすべての自動車の前輪よりも前の部分と、後輪よりも後ろの部分を指します。
ちなみに前輪よりも前の部分は“フロントオーバーハング”、後輪より後ろの部分を“リアオーバーハング”と呼ばれています。
一般的にリアオーバーハングの事をオーバーハングと呼んでいます。
※オーバーハングと同じぐらい気をつけなくてはいけないのが『内輪差』です。内輪差とは、車体をカーブさせたときに出来る、前輪の軌道と後輪の軌道の間の差の事です。
【計算式】
ホイールベース÷3=内輪差
リヤオーバーハングの計算方法
車両の外輪差の数値をもとに大方の計算で大方の算出をすることが出来ます。
大型トラックで起こりやすいアオーバーハングの振出量を計算する方法を紹介します。
外輪差:外側の前輪と後輪の軌道の差のことで、車が右左折をする場合に生じます。
車体のホイールベース(前後の車軸間の距離)の1/4で外輪差のおおよその数値となっています。
ホイールベースにオーバーハングの長さを足した数値を計測し、それの1/4の値から外輪差の値を引いた数値がリアオーバーハングの振出量となります。
【例】
いすゞの4トントラック、フォワードの標準ボディーフルキャブ仕様を例で取り上げます。
4860㎜(ホイールベース)+2390㎜(リアオーバーハングの長さ)=7250㎜
これを1/4の数値が振出量なので、7250㎜×1/4=597.5㎜
振出量が597.5mmとなります。
計算で出すより実際に運転した方が分かりやすいと思います。
4tトラックのオーバーハングは何センチ?
4tトラックの荷台の種類(ロング、ダンプタイプなど)で違います。
【例】
いすゞの4トントラック、フォワードの標準ボディーフルキャブ仕様を例で取り上げます。
4860㎜(ホイールベース)+2390㎜(リアオーバーハングの長さ)=7250㎜
これを1/4の数値が振出量なので7250㎜×1/4=597.5㎜
振出量が597.5mmとなります。
計算で出すより実際に運転した方が分かりやすいと思います。
大型トラックのオーバーハングは何センチ?
計算で振出量が出せますが、速度などさまざまな条件でオーバーハングは変わります。
低床4軸のオーバーハングは何センチ?
低床4軸は3軸高床より20㎝ほどリアオーバーハングが短いです。
これは年式やメーカーの車種によっても違いがありますので一概にとは言えませんが、だいたいはこの認識で良いと思います。
外輪差は何センチ?
10トントラック、ホイールベース5m、トレッド1.5mと仮に想定すると、外輪差は、ホイールベースの約1/4と仮定して、約1.3mです。
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オーバーハングの事故事例とは
オーバーハングは右左折関係なく起こる現象ですが、実際に右折時のオーバーハングによる事故が多いようです。
オーバーハングの事故事例をいくつか紹介します。
・トラックホームからの発進時
トラックホームの大きなトラックがギリギリの距離で並んでいます。
ハンドルを早く切りすぎて隣のトラックのミラーに接触。
・サービスエリアの駐車場
サービスエリアで大きなトラックがギリギリの距離で並んでいます。
ハンドルを早く切りすぎて隣のトラックに接触。
・ガソリンスタンドの給油機
燃料給油後、道路に出る際に一気にハンドルを切ったため給油機に後端が接触。
・ガードレール
トラック運転手は路肩で休憩する場合が有ります。寝ている間に前後をトラックに挟まれ出発できない場合が有ります。
出発する時に一気にハンドルを切ったためガードレールに後端が接触。
※例外ですが…
右折時にオーバーハングに気を取られ巻き込み事故を起こすという事例もあります。
オーバーハングは、一気にハンドルを切った時に起こりやすくなります。
右左折時、進みながら徐々にハンドルを切ればオーバーハングになりにくいようです。
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まとめ
オーバーハングについて説明してきました。
オーバーハングを簡単に言うと右左折時に後端が車線からはみ出ることです。
計算で振出量が出ますが、路面状態や積み荷の重さ、天候など色々な条件でオーバーハングが変わってきます。
ハンドルを一気に切ると起こりやすいので進みながら徐々にハンドルを切る様にしましょう。