トラックの運転はクラッチ操作をすることが多いです。
そのため、トラックにしばらく乗っているとクラッチ滑りという現象が起こりやすくなります。
そこで今回は、クラッチ滑りとは?
その原因や調整方法やそれにかかる費用などについて解説していきます。
大型トラックのクラッチ滑りとは
トラックを運転する際、ギアチェンジをする時はクラッチを操作します。
それは、マニュアルトランスミッションを搭載している大型トラックがまだまだ多いのが理由としてあります。
そしてトラックというだけあり、一般車両よりも走行距離が長いのも特徴です。
走行距離が長ければ長いほどそのクラッチのパーツは消耗していきます。
半クラッチをよく使用したり、荒いクラッチ操作、そして経年劣化なども重なりそれらが原因と考えられます。
摩擦も起きどんどん劣化が進むと、クラッチ滑りという現象が起きやすくなるというわけです。
大型トラックのクラッチの調整方法とは
大型トラックのクラッチは自動調整ではありません。
そのため、手動で調整することが必要になってきます。
この遊び幅を計測することで調整が必要の有無が把握できます。
また、もう一つの確認方法もご紹介します。
①エンジンをかけてサイドブレーキを引く。
②クラッチペダルを踏み込む。
③ギアを1速に入れる。
④少しづつクラッチペダルを戻す。
上記の2つの方法でクラッチの調整が必要なのか確認して必要であれば調整を行います。
この点検は定期的におこないましょう。
ロッド調整には、経験が必要です。
知識があり、問題なく作業ができる方は、自分で調整ができますが基本的に整備工場などで調整する方が確実です。
間違った調整方法を実施してしまうとギアが入らないなどのトラブルに巻き込まれます。
重大事故になる可能性もありますので、細心の注意が必要になります。
安全な走行を実現する為にも、クラッチ点検は必ず行いましょう。
大型トラックのクラッチの交換費用はいくら
大型トラックのクラッチ交換にかかる費用はおよそ15~30万円です。
整備工場やディーラーによって異なる場合がありますので目安として考えてください。
トラックの車種や大きさによっても金額が異なる可能性があります。
クラッチは消耗品のため交換が必ず必要になります。
重大事故にならないように事前に点検することをおすすめします。
また、クラッチに負担をかけないように運転することも必要になります。
クラッチ滑りを感じた際は速やかに交換した方がいいでしょう。
自分で行うよりも、確かな知識と技術を持った整備士さんに交換してもらう方が確実に安心できます。
知識が豊富な人は自分自身で交換も可能ですが、工具など持っていないと大変な作業になることを頭に入れておきましょう。
軽トラのクラッチ交換の費用の相場は?
軽トラのクラッチ交換の費用の相場を調べてみました。
軽トラのクラッチ交換の費用としては3万~5万円ほどとなっています。
内訳としては、クラッチディスクで約8千円~1万円、クラッチカバーも約8千円~1万円、レリーズベアリングで5千円~1万円、そこから工費などが合わさっておおよそ上記の値段になります。
自分で修理ができる場合は、部品を購入すればいいだけなので、工費がなくなって3万円以下で修理も可能です。
2tトラックのクラッチ交換費用の相場は?
2tトラックのクラッチ交換費用の相場を紹介します。
2tトラックのクラッチ交換費用の相場としては、10万~15万円が相場となっています。
軽トラなどは10万円以下でクラッチ交換は可能ですが、サイズが大きな車両になってくると、比例して価格は上がっていく傾向になります。
しかし、トラックの中では比較的安い方でもあります。
4tトラックのクラッチ交換費用の相場は?
4tトラックのクラッチ交換費用の相場を紹介します。
4tトラックのクラッチ交換費用の相場としては、約15万円~25万円となっています。
2tトラックのクラッチ交換費用と比較すると、約5万円ほど価格が上がります。
自身で修理ができる場合はもう少し費用が抑えれられるものの、車体が大きい分パーツ費用もそれなりに上昇することは覚悟しておいたほうが良いかもしれません。
大型トラックのミッションのオーバーホールの費用の相場は?
大型トラックのミッションのオーバーホールの費用の相場を紹介します。
基本的に大型トラックの修理に関する費用はどれも非常に高くなってしまいがちです。それこそ小型トラックや中型トラックと、トラックの種類はたくさん存在しますが、数ある種類の中でもダントツの価格です。
例えば、小型トラックのどこかの部品の修理が10万円ほどとすると、大型トラックの場合はその数倍の30万以上もかかってしまうほどです。
そして、大型トラックのミッションオーバーホールの場合、修理費用は10万~30万円となっています。工費はもちろんですが、部品の価格が高いことも影響してこのような価格になってしまいます。
修理業者によっては修理するよりも新しいトラックの購入を勧められることもあるので、修理の際はしっかり検討したうえで判断しましょう。
大型トラックのクラッチの寿命はいつ?
運転技術やトラックの重量にもよりますが、平均的に走行距離10万㎞です。
また、年数でいうと5~7年くらいを目安にしてもらうといいでしょう。
クラッチへの負担は、トラックが大きければ大きいほど負担も大きくなります。
重量が重たいトラックの場合は、寿命が短くなる可能性もあります。
普通車よりも寿命が短いので交換する期間をあらかじめ決めておくことも必要になります。
また、クラッチから聞きなれない音が聞こえたときや、上手く作動しないと感じたときは交換のサインです。
また、クラッチ滑りが発生したら交換が必要です。
大型トラックのクラッチの交換時間はどれくらい?
整備工場やディーラーの混雑状況にもよりますが、基本的に4~6時間程度かかります。
大型トラックの重量が重たい車種などはさらに時間が必要になるケースもあります。
半日程度見込んでいると安心です。
そのため、日時に余裕をもって交換することが必要になります。
作業工程も多く、時間もかかります。
さらには、交換したあと、走行してみてクラッチがきちんと効くのか確かめたり、調整したりと工程が複雑です。
最近では、整備士さんの人手不足も深刻になっています。
自分たちの希望通り交換ができない可能性もあります。
そのため、交換日時などをあらかじめ決めておき、予約することをおすすめします。
クラッチ交換に限らず調整も頻繁に必要になりますので、整備工場とお付き合いを深めておくとよりスムーズにクラッチを交換することができます。
大型トラックのクラッチが重たくなる原因とは?
クラッチに負担をかけ過ぎた結果クラッチが重たくなります。
経年劣化も一つの原因になりますが、主な理由は、運転技術です。
無理な運転をするとクラッチに相当なダメージを与えることになります。
クラッチ操作で半クラッチを利用せずにシフトチェンジを行った場合や変速時にアクセルを緩めずにクラッチミートを行う運転をするとクラッチの消耗が早くなります。
半クラッチの多用でも重たくなる可能性があります。クラッチ滑りなどの原因にもなります。
重たくなったと感じた際は、点検で調整することやクラッチの交換をおすすめします。
重たいまま走行を続けると重大事故に繋がります。
安全な走行を実現するためにもクラッチ点検は必要です。
まとめ
今回は、クラッチ滑りの原因などについてお話しました。
トラックの安全な走行には、日頃からの定期的な点検が一番です。
事故を未然に防ぐためにも、トラックの異変などには速やかに対応するように心掛けましょう。