「高速であとちょっとスピード出せたら…」
そんな風に感じたことがあるトラックドライバーも多いはず。
しかし、大型トラックに義務付けられているスピードリミッター(速度抑制装置)は、簡単に解除できるものではなく、解除すれば当然違法。
実際に“コマいじり”などで改造し、摘発されている運送会社やドライバーも存在します。
本記事では、リミッターの仕組みや解除の手口、違法性、摘発事例、通報窓口までを徹底解説。
また「なぜリミッターが必要なのか」「もし解除せずに速度を上げたい場合どうするか」といった視点まで網羅的に紹介します。
最後まで読めば、解除する前に知っておくべきリスクと、その先にある代償がリアルに見えてくるはずです。
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大型トラックのスピードリミッター解除方法について

トラックのスピードリミッターを解除する方法はあります。
しかし申し訳ありませんが、その方法については、法律や安全上の理由から提供することはできません。
ご理解の程宜しくお願い致します。
スピードリミッターは、運転者が特定の最高速度を超えないようにするための装置です。
交通事故のリスクを減らすために設置されたもので多くの地域で違法とされています。
スピードリミッターを解除すると、車両の保証が無効になるなど多くのペナルティが課せられます。
もちろん逮捕の可能性もあります。
また車両のエンジンやトランスミッションに過度なストレスをかけ故障の原因にもなりかねません。
安全運転を心掛けて法律を守ったほうが無難です。
一部あきらかにリミッターを解除して走っているトラックを見かけることがあります。
そのような会社はむしろ入ってはいけない運送会社と言えるでしょう。
良いことは一つもりません。
やめておきましょう。
スピードリミッターの仕組みとは!

トラックのリミッターは一般的にはある速度に達すると電子的に燃料の噴射を制限することで速度を抑制します。
リミッターを装着することになった目的はトラックの速度超過による事故が多発したからです。
それと排気ガスの排出量や燃費などの環境対策も兼ねています。
取り付けが義務付けられた車両は車両総重量が8t以上、もしくは最大積載量が5t以上のトラックです。
けん引トラックにも装着が義務付けられています。
トラックにおけるリミッターの役割と重要性を解説

スピードリミッター(速度抑制装置)は、大型トラックの安全運行に欠かせない装置です。単なる速度制限ではなく、事故の抑止・労務管理・環境保護など、さまざまな社会的背景から導入されています。
この章では、リミッターの基本的な機能から、なぜ法律で義務付けられているのか、導入によって何が変わったのかまで、実務レベルで知っておくべき知識を整理して解説します。
速度抑制装置(リミッター)の基本
リミッターとは、車両が一定以上の速度を出さないよう自動で制御する装置です。
特に大型トラックでは、最高速度が時速90kmに設定されており、それを超える加速はできません。
エンジンの回転数や燃料噴射量を電子的に制御し、速度を一定に保つ仕組みです。
ドライバーがアクセルを踏み込んでも、リミッターによって90km/hで制限されます。
リミッターの導入が持つ重要性
大型車両が制限速度を超えて走行することは、万が一の事故発生時に被害を拡大させる要因になります。
リミッターの導入によって速度の上限が設定されることで、重大事故のリスクを下げることができます。
また、速度を一定に保つことは、ドライバーの疲労軽減や燃費の安定化にもつながります。
交通インフラへの負荷を抑える意味でも、リミッターは重要な存在です。
リミッターが果たす安全上の役割とその重要性
トラックは車体が大きく、重量もあるため、ひとたび事故が起きれば甚大な被害をもたらします。
リミッターによって速度が制御されていれば、急ブレーキ時の制動距離が短くなり、事故の回避や被害の軽減につながります。
さらに、リミッターは周囲の車両に対しても安心感を与える存在です。
無制限にスピードを出す大型トラックが減れば、交通全体の安全性も高まります。
リミッターの装着が義務付けられている車種一覧
国土交通省の定めにより、以下の車両にはスピードリミッターの装着が義務付けられています。
- 総重量8トン以上、または最大積載量5トン以上の大型貨物自動車
- 高速走行を前提とした事業用トラック
- 一部の特定バス・事業用車両(特例あり)
なお、装着義務は新車登録時期によっても異なるため、年式や用途によっては対象外となるケースもあります。
リミッターが導入された背景と経緯
スピードリミッターが義務化された背景には、過去に発生した大型トラックの高速道路事故の多発があります。
特に90年代には、過積載やスピード超過による死亡事故が社会問題化し、国土交通省が対策に乗り出しました。
その結果、2003年以降に新車登録される大型貨物車には、リミッターの装着が義務化されました。
交通安全と労務管理を両立させる目的で導入され、現在では業界全体で常識となっています。
リミッター導入後の事故件数の推移
リミッター導入後、大型トラックによる高速道路での速度超過事故は明らかに減少しています。
警察庁や国交省が公表するデータでも、導入前と比べて追突事故・単独事故ともに減少傾向が確認されています。
また、事故の発生件数だけでなく、死亡事故率・被害者の重症度も下がっており、
リミッターが安全対策として一定の成果を上げていることが数値として裏付けられています。
トラックのコマいじりでリミッター解除?

トラックのコマいじりでコマというのは「エルジョイント」のことです。
エルジョイントとはタイヤを変えたりした時などにトラックの微妙な速度のズレを修正、補正する装置のことです。
コマ数を調整することからコマいじりと言われています。
補正数値20%のコマ数のジョイントをつけると速度が20%増し距離が20%短くなります。
時速90キロで例えるとスピードメーターは90キロでも実速は108キロも出てしまうのです。
これは完全にアウトですね。
コマいじりはリミッター解除というよりは速度を意図的に調整するという感じです。
リミッター解除で摘発された運送屋は?

最近でこそ見かけなくなりましたが以前はリミッター解除で摘発された運送屋がよくテレビに出ていました。
もちろん違法行為であり運行管理者や会社役員が書類送検されている姿が全国へと放送されました。
そしてそのようなきつい罰則や戒めがあるにも関わらず未だに違法改造している運送屋を見かけます。
最近は通報センターや警察へ電話1本で通報されてしまうので大人しくはなってはいますが信じられません。
大手の運送会社でもトラック全てが微妙に早い会社もありますよね。
摘発されると大変なことになるのでやめておいた方が無難だとは思うのですが。
さてリミッター解除で摘発された運送屋ですが大阪や兵庫県、和歌山県で話題になりましたね。
愛知県での摘発もありました。
会社名ですが今現在は改善されているので公開するのは差し控えたいと思います。
ご了承ください。
スピードリミッター解除したトラックは違法!
Lジョイントで意図的に速度を調整すると違法になります。
トラックの速度も変わるし距離も変わります。
走行距離も短くなるのでトラックを売る時に実際の走行距離よりも短い距離数で査定がされるからです。
これは詐欺にもなりかねません。
Lジョイントをオークションなどで販売して違法助長で逮捕者も出ています。
個人的にLジョイントで速度を調整するのは絶対にやめましょう。
リミッター解除には大きなリスクが伴う理由とは
一部のドライバーや整備士のあいだでは、「少しでも速く走りたい」「納品時間に間に合わせたい」といった理由で、リミッター解除を検討する人もいます。
しかし、解除によって得られるスピード以上に、大きなリスクが伴うのも事実です。
ここでは、速度アップの代償としてどんなリスクが潜んでいるのか、わかりやすく解説していきます。
リミッター解除に潜むリスクとは
リミッターを解除することには、以下のような複数のリスクがついて回ります。
リスクの種類 | 内容 |
---|---|
法的リスク | 不正改造に該当し、整備命令・使用停止・罰則など行政処分の対象になる |
経済的リスク | 万一事故が起きた場合、会社や個人に対して高額な損害賠償が発生する恐れ |
社会的リスク | 摘発されれば会社の信用が失墜し、取引先や求人応募者が離れる要因になる |
安全面のリスク | 制動距離の悪化や操作ミスによる重大事故につながる可能性がある |
車両性能へのダメージ | 設計上の速度を超える走行は、エンジンや駆動系に無理な負荷がかかり寿命を縮める |
一度バレれば行政処分や営業停止の対象となるだけでなく、事故が起きた場合の責任も非常に重く、まさに「ハイリスク・ローリターン」と言えます。
解除による燃費の悪化リスク
リミッターによって制限されていた速度を超えて走行することで、エンジンの回転数や空気抵抗が増え、燃費が著しく悪化します。
速度が10km/h上がるだけでも、燃費が10〜15%低下するケースもあり、長距離走行では年間数十万円単位の燃料コスト増になることもあります。
特に運送会社にとっては「数台のトラック × 年間走行距離」の掛け算で大きな損失につながるため、経営面でも無視できない問題です。
状況 | 燃費への影響(例) |
---|---|
リミッター付き(90km/h制限) | 平均リッター4.5km |
リミッター解除後(100km/h超) | 平均リッター3.8km(約15%悪化) |
年間走行10万kmの場合 | 燃料コストが約40〜50万円増加することも |
リミッターが環境面に与える影響
スピードが上がると燃焼効率が悪くなり、CO₂やNOx(窒素酸化物)などの排出量も増加します。
これは運送業界全体の環境負荷にもつながり、SDGs(持続可能な開発目標)や環境配慮が重視される現在、企業イメージの悪化にもつながりかねません。
環境対応型のトラックを導入している会社でリミッター解除が発覚すれば、補助金の取り消しや契約違反に発展する可能性もあります。
項目 | リミッター付き走行 | リミッター解除走行 |
---|---|---|
CO₂排出量 | 安定して抑えられる | 高速化により排出量が増加 |
排気ガス | 環境基準をクリア | 燃焼温度上昇でNOxが増加 |
企業イメージ | 法令遵守でプラス評価 | 不正改造がバレれば信頼失墜 |
違法な解除は、自分だけでなく会社全体の評価・契約・売上にも影響する行為です。
リミッターによる運転時のストレスとは
リミッターは安全のために必要な装置とはいえ、ドライバー目線で見れば「ストレスの原因」になる場面も少なくありません。
とくに長距離ドライバーや高速道路での運転が多い方にとっては、思わず「もうちょっとスピード出せたらな」と感じる瞬間が日常的にあるはずです。
ここでは、リミッターがもたらす現場でのリアルなストレスを3つの視点から解説します。
速度が90km以上出せないことによる不便
リミッター付きのトラックは、法律上の制限により時速90kmを超えて走行できません。
しかし、実際の高速道路では流れが100km/h〜110km/h前後になることも多く、自然と流れに乗れない立場になります。
例えば、同じように配送時間に追われている他社のトラックがリミッターなしでスピードを出している場合、自分だけ置いていかれるような感覚にもなります。
追い越し車線に出られない、登坂で遅れる、合流時にタイミングが取れない——そんな小さなストレスが積み重なります。
後続車からの煽り運転を受けやすい現実
リミッターで速度が出ない状態だと、後ろから来る普通車やトラックに煽られる場面が非常に多くなります。
とくに高速道路の追い越し車線では、「もっと飛ばせよ」と言わんばかりに車間を詰めてくる車が後ろにつくこともしばしば。
急な車線変更やパッシング、クラクションなど、煽り運転に近い行為をされると、ドライバーは精神的に強いプレッシャーを受けます。
我慢して走っていても、「何も悪くないのに悪者扱いされる」理不尽さを感じる方も少なくありません。
同じスピードで走る苦痛
リミッターが効いていると、平坦な道でも登り坂でも、90km/hを上限として速度が一定に保たれます。
一見すると楽に思えるかもしれませんが、変化のない単調な運転が続くと集中力が途切れやすくなるというデメリットもあります。
また、抜かれることはあっても抜くことができないため、「ひたすら後ろから眺めて走るだけ」のような運転になりがちです。
とくに深夜帯や長時間運転では、眠気や倦怠感を強く感じやすく、精神的なストレスや眠気事故のリスクにもつながります。
コマいじり以外のリミッター解除の方法とは!
リミッター解除にはコンピューターの設定を変える方法もあります。
トラックによっては初めから遅い車もあるので車検の通る範囲でコンピューターの設定をメーカーで変えてもらっていました。
しかし今はそのコンピューターを触る事もディーラー側もしてくれなくなりました。
それほどトラックのスピードリミッターに対しては厳しくなったということです。
プロフィアのリミッターのプチ解除の仕方について
プロフィアのスピードリミッター解除がよく検索されています。
それだけ利用している運送会社が多いのでしょうが詳細を公開している方はあまり見かけません。
このブログでもそのつもりはもちろんありません。
リミッター解除の方法で検索の多いメーカーは以下です。
- 日野トラックのリミッター解除の仕方
- ファイブスターギガリミッター解除
- プロフィアのリミッターカット
- ファイブスターギガのエルジョイント
- グランドプロフィアのリミッター解除
- 日野プロフィアのスピードリミッター解除
- スーパーグレートのリミッター解除
- 新型 ud クオン リミッターカット
リミッター解除なしでスピードを出す方法
トラックはリミッターが装着されていますがどんどん加速する場合があります。
それは下の坂道です。
荷物の重量が重ければ重いほどトラックはぐんぐん加速していきます。
音楽などを聞いていて気が付けば速度が120キロ近くになっていたなんて事も稀にあります。
下り坂には十分に気をつけて下さい。
4tトラックのリミッター解除とは
4トントラックには基本的にリミッターは付いていません。
しかし燃費や事故のリスクを考えて会社レベルで任意で装着させている会社も見受けられます。
もしその4トン車がリミッターを解除したとしても法律的には違法にはなりませんが会社の規律違反にはなりますよね。
しかも速度超過で捕まる可能性もあります。
おそらく自分勝手にリミッターを解除したらそれ相応のペナルティが課せられることでしょう。
バスにリミッターが義務付けされなかった理由とは!
大型バスにはリミッターは義務付けされていません。
荷物より人の命を乗せるバスの方にこそリミッターを付けるべきでは?
と思った事もありますが調べてみるとその理由はバスはトラックよりも事故率が低いからという理由でした。
しかしバスも任意でスピードリミッターを装着している会社もあります。
バスのリミッター装着の義務化に関しては慎重に検討されているようです。
下り坂でスピードが出やすくなる点に注意
大型トラックは重量がある分、下り坂ではエンジンブレーキや補助ブレーキだけでは減速が追いつかないことがあります。
とくにリミッターが解除されている状態では、下り坂で車両が思った以上に加速してしまい、制御が難しくなる場面も出てきます。
「気づいたら100キロ超えてた」
「ブレーキを踏んでも止まらない」
そんな状態は、ドライバー本人はもちろん、周囲の車両にとっても非常に危険です。
また、速度超過が長く続くとブレーキが過熱し、「フェード現象(ブレーキが効かなくなる)」のリスクもあります。
特に注意が必要なのは以下のような状況です:
危険な場面 | 説明 |
---|---|
長い下り坂(高速道路の山間部など) | 徐々に加速して気づかぬうちに制限速度を超過 |
雨や雪で路面が滑りやすいとき | ブレーキが利きにくく制動距離がさらに延びる |
積載量が多いとき | 車体が重く、ブレーキの負担が大きくなる |
下り坂での過剰加速は、重大事故の直接的な引き金になります。
リミッターを解除していない車両でも十分な注意が必要ですが、解除されている場合はそのリスクが格段に高くなることを理解しておきましょう。
リミッター解除で摘発された運送屋の末路
最近はあまり聞かなくなりましたがひと昔前まではよくリミッター解除で摘発された運送会社がテレビで出ていました。
私の知り合いがいる運送会社もリミッター解除の摘発でテレビに出ました。
その会社は某大手の運送会社に庸車として入り込んでいましたが信用を失い出入り禁止になっていました。
運行管理車も逮捕され散々な目にあっていました。
法律違反をする会社は最終的にはろくな事はありません。
リスクしかないリミッター解除は今すぐにやめるべきでしょう。
大型トラックのリミッター解除の通報窓口は!
トラックのリミッター解除の通報の方法は大きく2つあります。
一つは警察にそのまま110番通報をする方法です。
実はこれはかなりよくある話です。
リミッター解除をして煽りながら走るとんでもドライバーに警察へのやり返し通報をするケースです。
しかしながら問題は煽っていなくても嫌がらせで通報する悲しいドライバーがいるのも現実です。
もう一つの方法は国土交通省のスピードリミッター不正改造通報窓口です。
こちらに書き込んで送信すると情報が国土交通省に通達されます。
失敗しない運送会社への転職するコツや求人情報

運送業界は人手不足で転職するなら今がチャンスです。
ドライバーが会社を選べる状況になっています。
しかし数多くの運送会社がある中で、自分に合う会社を探すのは至難の業です。
なのでプロのアドバイザーに相談しながら進めたほうが安心です。
そこで良い会社を見極めるコツがエージェントの活用です。
今エージェントからのドライバーへの転職が急増しています。
その理由は給料や労働条件、福利厚生などを事前に確認し交渉までしてくれるからです。
あなたの条件に合った企業であるという前提で面接に望めます。
いちいちその都度面接に行って自分で確認する手間が省けます。
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また大手や人気のある運送会社は非公開求人になっている場合が多いです。
あなたがいくら探しても求人が出てこないのは非公開求人になっているからかもしれません。
リクルートエージェントは非公開求人数が業界一位です。
お目当ての運送会社が隠れているかもしれません。
情報収集や自分の条件に合った会社を探している方はご利用ください。
「大型トラック リミッター解除方法」に関するよくある質問
トラックのリミッター解除は違法ですか?
大型トラックの最高速度のリミッターは?
大型トラックのリミッター解除の罰則は?
大型トラックにリミッターは義務付けられていますか?
さいごに
この記事ではスピードリミッターのコマいじりの仕組みや違法性についてご紹介しました。
スピードリミッターカットは百害あって一利なしです。
たかが1キロ、2キロのスピードの差で会社の信用を失うほど愚かなことはありませんし割にもあいません。
絶対にやめておきましょう。