オフロード車では四輪駆動車として標準装備になっているデフロック。
一般的には沼地が多い山道など、悪路にて使用する機能としては世間的にも広く知られておりますよね?
デフロックは大型トラックでも標準で採用している場合が多く、主に「滑り易い路面での走行不可な状況を防ぐための機能」として用いられております。
ただ便利な機能だけにギア機構の仕組みも特殊なものとなっており、機能としての取り扱いに関しては壊さぬ為の注意も必要です。
今回はそんな意外とデリケートな構造であるデフロックについて、取り扱いに於ける注意点から正しい操作方法などを詳しく解説していきます。
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デフロックとは
そもそもデフ(デファレンシャルギア)自体は後輪左右の回転差を発生させる機構。
標準機能としてのデフの場合、悪路にて1つの車輪が浮いた状態だと他のタイヤには同じ動力を伝える事が出来ない仕様となってます。
つまり路面が滑りやすく、左右ある駆動輪のどちらかがスリップしてしますと走行が困難になってしまいます。
デフロックは悪路等で走行不能となる状況を防ぐ為の機能であり、大型トラックでもスリップ防止機能としてトラックデフロックが用いられます。
トラックデフロックは大型トラックの後輪ツインデフ仕様のみに搭載されており、特にぬかるみ走行が多い大型ダンプでは重宝される機能としても知られてます。
トラックのデフロックの仕組み、構造とは
オフロードタイプとしてのSUVやミニバン等、乗用車として日常的に使用される車には必要に応じて機能が働くオート式のデフロックが採用されており、トラックに於いては手動にて切り替え操作を行う「セレクタブル式」となっています。
トラックのデフロックの場合、基本的にオート式のような路面に応じた自動調整を解除してくれる機能はありません。
ピニオンギアでの差動によって回転差をなくし、そこから左右輪を固定させて均等に動力を伝える仕組みがとられています。
トラックのデフロックは構造が簡素だけに効き具合はかなり強く、特にぬかるみ等では有利になるとも言われています。
トラックのデフロックのやり方は
トラックのデフロックは大型ツインデフ仕様だけに搭載され、操作はスイッチのON/OFFだけで切り替える作動方法になっています。
ただ注意点すべき点はPTOを作動させる場合と同様、作動させる場合は「必ず車両を停車をさせる事」が重要になります。
走行しながらでのデフロック操作は動力機関にあるピニオンギアを直接痛める等、最悪な場合だとデファレンシャル自体を壊してしまいます。
作動させる場合は「必ず車両を停止させた上での切り替え操作」を厳守しましょう。
トラックのデフロックスイッチはどこにある?
オフロード車の多くはシフトレバー周りに設置されてる仕様となりますが、大型トラックの殆どはメーターパネル付近にスイッチが設置されています。
いすゞ
天井コンソール周りに配置されてる仕様が多い
ふそう
メーター周り、もしくはセンターコンソール付近での設置が多い
日野
センターコンソール付近での設置が多い
UD
センターコンソール付近での設置が多い
デフロックしたまま走行しても大丈夫?
「すぐさま壊れる」と言う事でもありませんが、基本的にデフロックしたままの走行はよくありませんので機能をOFFにして走行するようにしましょう。
左右輪の回転差を生じさせるノーマルデフとは異なり、デフロックは特殊なギアによって左右の回転差の減少させる仕組みとなっています。
直進するだけの状態ならまだしも、硬い路面での使用はデフギアに過度な負担を与えてしまうので壊さない為の注意が必要です。
ダンプのデフロックの使い方は
トラックと比べてダンプの場合では、工事現場等に出入りする理由からも高い使用頻度にてデフロックを動作させています。
工事現場では雨の影響によって地盤が緩む事も多く、「ぬかるみ地面」の場合ではデフロックを動作させてぬかるみから脱出します。
そういった場合ではまず現場に侵入する直前にあらかじめデフロックを機能させ、悪路や緩い地面出ない場所までデフロックを使います。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
デフロックは正常な走行が困難な場合では非常に便利な機能となるぶん、機構としては複雑な内部構造となっていますので扱いには注意が必要です。
またトラックとダンプでは用途としての違いはあれど、「差動を制御させて悪路を走行させる」といった点に於いては双方同じ。
「簡単には壊れない」からといって闇雲にデフロックを使うのではなく、動作させる環境とタイミングをしっかりと考慮すればタイヤの摩耗も減らせます。
本記事内容を参考にしながらで注意する点等をそれぞれで見極め、それらにある要素を上手く活用しながらで「トラブルの無い操作方法」へと繋げましょう!