通常にある黄色いナンバープレートの軽自動車に対し、軽貨物として扱われる車両で
は宅配便などで目にする機会も多い「黒ナンバー」。
運送業務に用いる車両には、営業ナンバーと言われる事業用としての車番プレートが必要になり、軽貨物車両に於いても「通称:黒ナンバー」とされる営業ナンバーが必要とされています。
今回、そんな黒ナンバーについての「メリットデメリット」と「取得の条件」に加え、
軽貨物事業に向けた内容としても「黒ナンバーにおすすめとなる軽自動車」などを幾つかに分けて紹介していきます!
委託業者探しでお困りの方はこちらの記事で詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。
軽自動車の黒ナンバーとは
「軽貨物車両に対して必要になる営業ナンバー」の事。
運賃が発生する貨物や旅客の運送には、それらの業務に使用する車両に対しての営業ナンバー(主にトラックやタクシーなどで見られる緑ナンバー)が必要であり、軽自動車を事業用車両として使用する場合であっても「黒字に黄色文字が託された営業ナンバー」が必要となります。
通常の営業ナンバーに並び、黒ナンバーは軽貨物事業としての運賃発生する業務には必要となる資格と考えて良いでしょう。
軽自動車の黒ナンバーのメリットとは
結論から言えば「自動車にかかる税金が安くなる」と言う事です。
自家用車としての登録にある「自動車税」や、「車検毎にかかる重量税」の金額に比べ、軽貨物車両としての黒ナンバーであれば更に安い金額になります。
自家用車としての登録にある黄色ナンバーの自動車税5,000円に対し、「黒ナンバーの場合に支払う自動車税額は3,800円」。
加えて車検毎に支払う重量税6,600円に対して「黒ナンバーで支払う重量税の金額は5,200円」と、自動車税と重量税の差額としては「2,600円」が安く済ませられる事となります。(いずれも新規届から13年を経過していない車両への税金額である)
自動車税
自家用車(黄色ナンバー):5,000円
貨物車両(黒ナンバー) :3,800円
重量税
自家用車(黄色ナンバー):6,600円
貨物車両(黒ナンバー) :5,200円
尚、貨物車両として記載している税金額の全ては4ナンバー車両が対象。新規車検に於いては平成27年3月31日までが旧税率で適用され、平成27年4月1日以降からがこれらに記してある新税率としての金額になってます。
軽自動車の黒ナンバーのデメリットは
先述した税金面でのメリットを考えれば、毎年支払い義務が生じる自動車税、重量税ともに安くなる事からも「良い事尽くめ」。取り立てて「デメリットなるもの」は見受けられないと言えます。
ん?言えます?
いえいえ、実はあるんですよ… デメリットとなるものが。
スバリ「任意保険」に関する事柄が…
実状として貨物車両である黒ナンバーの場合、自家用車として取り扱う保険会社が多い中で貨物車輌用として扱う保険会社が極めて少なく、また自家用車に比べて毎月支払う金額がどうしても2?3倍ほど割高となってしまします。
あと自家用車としての「車種に応じた定員数が設定される黄色ナンバー登録」と違い、軽貨物車両としての黒ナンバー登録では車検証には定員数2名となる事から「法律上での3名以上の乗員不可」となってしまいます。
以上にあるリスクをしっかりと考慮し、黒ナンバーへの理解を深める事が重要です。
軽自動車の黒ナンバー取得の条件は
黒ナンバー取得の際での申請手続きに於いては取り分け難しい事も無く、自身で陸運局に足を運び、そこでやるべき事をやれば取得は誰でも簡単に行えます。
ただ取得にあたっての条件が幾つかあり、それらの条件を満たさなければ黒ナンバー取得の申請が認められない事となっております。
以下をその条件となる事柄として、項目毎で紹介していきます。
営業所、休憩所、仮眠施設がある
基本的には自己所有や賃貸であっても問題はなく、自宅を営業所、休憩所、仮眠施設として用いる申請も可能としております。
営業所から2km以内に車庫がある
営業所と同様、車庫に於いても自己所有や賃貸であっても特に問題はありませんが、「営業所を中心とする半径2km以内に定められた距離」には注意が必要となります。
貨物車両に適した「4ナンバー車両」である
乗用となる軽自動車の場合が5ナンバーであるのに対し、貨物用の軽自動車は4ナンバー仕様。黒ナンバーの取得が可能となる車両の仕様は4ナンバー車に限られており、車検証にある項目上からも乗用仕様の車両では取得・申請は不可となってます。
保有台数としての車両が1台以上ある
「黒ナンバーを対象としている車両」を1台以上用意する必要がありますが、この場合も個人所有やリースを問いません。ただしそれらの車両に対し、事業を営む方の個人名義、もしくは法人名を入れておく必要がある。
これら以外に事業者としての契約時に用いる事となる「運送約款」、また「責任共済への加入を条件とした計画性」と「十分な損害賠償能力を有するか」が主な条件となっています。
軽貨物ドライバーで活動するには黒ナンバー取得の軽貨物自動車が必要です。
黒ナンバーはややこしい手続きや運輸支局に出向いたりと何かと面倒です。
そこで多くの初心者事業主が利用しているのが「GMSリース」です。
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黒ナンバーの取得方法や保険についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
黒ナンバーにおすすめの軽自動車3選
国が行う「貨物自動車運送事業法」に基づき、車両に施す特別な構造変更を省いて「貨物仕様である4ナンバー車」でなければ黒ナンバー登録はできません。
では取得が可能となる軽自動車とはどのような車種なのか?
以下では「4ナンバー(貨物仕様)」としておすすめできる軽自動車を3つ、厳選した形で紹介していきます!
ダイハツ ハイゼットカーゴ
様々な業種からの需要が高く、軽貨物車両の中でも代名詞的な存在とも言われているハイゼットカーゴ。2021年12月には17年ぶりとなるモデルチェンジを行い、貨物業界にとっても頼れる存在として今も尚、根強い人気を誇っております。
・車両重量:910kg
・燃費消費率:15.0km/L
・燃料タンク:38L
・メーカー希望価格:1,210,000円
アシスト装置関連では車種毎にあるグレードによっての違いはあれど、「衝突回避支援」と「駐車支援」については全グレードに標準装備となっています。
今やアシスト関連の安全装置等はどの車両に於いても当たり前。「仕事に用いる軽貨物だからこそ」と言う観点では外せないポイントと言えますよね。
スズキ エブリィ
軽貨物車両の中では取り分け燃費消費率が良く、業種を問わずに根強い人気を誇っているのがススキのエブリィ。
・車両重量:850kg
・燃費消費率:19.0km/L
・燃料タンク:37L
・メーカー希望価格:968,000円
車内に装備されたオーバーヘッドシェルフや運転席周りの収納ポケットなど、「仕事」としての観点で使い勝手の良さを追求した造りとなっています。
主に商用利用を目的とした構造から、「貨物車両としての本質を考えた高い積載能力」はエブリィならではと言えます。
ホンダ N-VAN
約18年間に及ぶ製造期間を終えたバモス/アクティーシリーズの後継車種とも言われているホンダのN-VAN。
ホンダ車では全車種搭載とされてる安全運転システムの「HondaSENSING」に加え、
他社では実現しなかった「助手席側のセンターピラーレス」化が最大の魅力となってます。
・車両重量:970kg
・燃費消費率:18.8km/L
・燃料タンク:27L
・メーカー希望価格:1,629,100円
ホンダ車ならではの独自性を強調しつつ、貨物車両としての使い勝手を優先したデザインは様々な業種のユーザーからの根強い支持を得ています。
赤帽など大手以外にも業務委託のフランチャイズや大手運送会社は多数あります。
こちらの記事で詳しくまとめていますのでご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
軽貨物事業での独立では必須とも言える営業資格の黒ナンバー。
申請自体は誰でも簡単に行えますが、取得にあたっての注意するべき事柄に加え、申請の際での条件をそれぞれでクリアしなくてはなりません。
メリットデメリットにもなる「税金面や保険面での金額」などをしっかりと考慮し、「自身にとってのリスクを天秤にかけて」の検討が重要になると言えます。