作業に於いては肉体的な負担は殆ど無く、ダンプレバー操作にて荷下ろしする技術が中心となる仕事のダンプ運転手。
工事現場を始めとした建設関係の仕事に於いて、土砂や産業廃棄物収集運搬等では日々活躍する車両としての強いイメージもあります。
今回はそんなダンプ稼業についてリアルな実情から個人事業主としての収入に関する事柄、あとダンプ屋を始める際での心得等についても詳しく紹介していきます!
ダンプ屋は儲かるって本当?
貨物ドライバーとしての仕事では比較的身体への負担が少なく、どちらかと言えば稼げる部類に入るとも言われているダンプドライバー。
80年代後半頃は個人事業主としての「一人親方ドライバー」が業界の大半を占め、元請け会社からの業務委託でもダンプは稼げる業種として認知されておりました。
会社に直接雇われているドライバーであれば約11,000~12,000円あたりが日当の相場となりますが、「ダンプ屋」としての経営者となれば10tダンプで3万円以上の日当、月の売り上げからの月収で見ても100万円以上も夢ではないとも言われてます。
車種別で見たダンプの平均的な常用単価例
大型ダンプ | およそ30,000~35,000円 |
中型ダンプ | およそ28,000円~30,000円 |
準中型ダンプ | およそ24,000円~25,000円 |
業務を委託される元請け会社によっては常用単価は多少前後するものの、自営のダンプ屋であれば「それなりには儲かる」ことが上記内容からも見て取れます。
ダンプの個人事業主の年収はどれくらい?
では個人事業主としてダンプ持ち込みで稼働していった場合、実際にはどれくらの年収になるのでしょうか?
一般的な常用単価の平均額は現実的に見ても30,000~33,000円前後が相場であり、そこからの単純計算(3,0000円x25x12)で見ても900万円行くか行かないかぐらい。
元請け会社次第では常用単価に開きが出るものの、所属するダンプ会社の社員優先等で仕事が回ってこない期間も考慮すれば、1000万円に満たない年収額が現実的でしょう。
一発屋のダンプの給料はいくら?
1日数回に分けて運搬する通常のダンプ業務とは異なり、枠上げしたデカ箱(構造変更されてる深箱ダンプ)で1日分の積荷を1発で運搬させるのが一発屋。
1日午前と午後の2回分けた合計4回走りの場合、その日の合計分を1回の運搬で終わらせられる事から、通常の平ダンプよりかは2・3倍は稼げる計算になります。
例えば30,000円以上になる常用単価で1日3回走りとした場合、その日の日当は最低でも90,000円になり、月25日稼働出来たと想定しても200万円以上の月収になります。
1年を通し、1日3回走行で25日稼働は少し現実的な問題もありますが、少なくとも通常のダンプとの比較では短い時間で日当を稼ぐ事を可能にしています。
ダンプの個人事業主がきつい理由とは
会社に雇われてるダンプドライバーでも給料は比較的良く、それが個人事業主としてのダンプ屋であれば雇われダンプドライバーの倍以上の収入は得られます。
ただ自営業ともなれば、仕事が回ってこない場合以外にも燃料代を始め、車両のメンテナンスや故障時での対応・対処は全て自業主自身で行う事になります。
日々のメンテナンス
会社員として与えられるダンプであれば会社任せのメンテナンスとなりますが、個人事業主として所有するダンプは全て自身でメンテナンスしなくてはなりません。
やむを得ない事情での過積載走行
重量規制は年々厳しくなる中、受ける仕事によっては過積載で走行しなくてはならな現場もありますので、精神的な負担が事業主にのしかかります。
故障・トラブルへの対処や稼働する上での費用
経年劣化の影響を含み、酷使によるホイール割れや板バネ折れ等では修理費用も嵩み、変動の無い常用単価や燃料代の高騰なども個人事業主として頭を悩まします。
10tダンプの常用単価はいくら?
仕事が長期なのかスポットなのかにもよりますが、時間給としての換算でも概ね4,000円台~4,500円(8時間)。
厳密には現場や地域によって常用単価も細かく異なるようですので一概には言えませんが、本州中心部でも30,000円代を基準に高かったり安かったりで多少の浮き沈みもあるようです。
ダンプ屋を始めるには
単にダンプの運転手をしたいのであれば、ダンプ屋としての会社に就職する事でダンプドライバーにはなれますが、自身が個人事業主としてのダンプ屋を始めるとなれば話は別。
持ち込みのダンプ屋として稼働するにあたり、車両の整備費、車庫代、燃料代、食費など、手形メインだと売り上げの現金化は数ヶ月先となりますので、稼働させていく上での運転資金は最低でも2、3ヶ月分の蓄えが必要となります。
あと業界の関係上、ダンプ屋は「繋がり」に重きをおいている業種です。
自身で客を掴むにせよ、持ち込み集団の仲間として入り込むにせよ、最低限度の礼儀は勿論、結局は人付き合いから得られる「パイプ作り」がやっていく上でのカギと言えるでしょう。
まとめ
ダンプ屋として自営業を始めることには、魅力と挑戦があります。
多くの人が気になるのは「ダンプ屋は儲かるのか?」という点でしょう。
実際、ダンプ屋の年収は多くの要因に左右されますが、自営業者としての持ち込みによる収入は一定の安定性があります。
ただし、ダンプ屋を始めるには初期投資が必要で、ダンプトラックの購入やメンテナンス、保険などのコストがかかります。
また、ダンプ屋はただ車を運転するだけではなく、顧客管理や営業活動も重要です。成功するためには、良好な顧客関係を築き、定期的な仕事を確保することが必須です。
また、廃棄物の種類や処理方法に関する知識も求められます。
これらの要素がうまく組み合わさることで、ダンプ屋としての年収は高まります。
自営業としてのダンプ屋を成功させるには、事業運営のスキルと専門知識が必要です。
しかし、準備が整い、市場の需要に応えることができれば、安定した収入を得ることが可能です。
最終的には、個々の努力と太いパイプが、ダンプ屋としての成功を左右することになります。